モラル・ライセンシングの罠

モラル・ライセンシング (Moral Licensing, Moral Credential):人は何か良いことをすると自分を甘やかしたり、自分の好きなように行動してもいいと考えること。


 例えば、脂肪ゼロ!と書いたクッキーは、砂糖たっぷりだったとしても、健康に良さそうな気がして、たくさん食べてしまいます。そして、結局は太ってしまいます。

 実は、タバコ会社のマーケティングでもモラル・ライセンシングが利用されています。タール1mg, ニコチン1mgと書いてあると何となく体に良いような気がして、安心してしまうのです。実際は、体に吸収されるニコチンやタールが減るわけではないのですが。

<参考>
軽いタバコは本当に軽いのか?ーライト・マイルドタバコの真実
http://smoke-free.cocolog-nifty.com/blog/2010/01/post-76f9.html

 また、オーガニックなものを食べるのは、健康によいだけでなく地球のためにもなるという考えを持ってしまいがちです。オーガニックオレオというものが海外にはあるようなのですが、実際にはカロリーは高いので、体と健康に良いと思って食べ過ぎると、後悔することになります。
 オーガニックなタバコも最近発売されているようですが、99%悪いものに1%のよいもの(オーガニック)を付け加えただけです。それで、安心するのは早計です。
  
 何かを良いと思ってそれにこだわってばかりいると、正しい判断ができなくなり、自分を甘やかすと、健康という大事なものを失いかねません。体に良いタバコは存在しません。モラル・ライセンシングの罠に引っかからず、タバコを止めましょう。

  追記:もしかすると、タバコ会社が植樹をするのは、喫煙する方が、よいことをしているような気分になってしまい、喫煙を正当化するためにしているのかもしれませんね。

<参考>
スタンフォードの自分を変える教室
http://amazon.co.jp/o/ASIN/4479793631/kinen0e3-22