ストレスとがんは関係ありますか?

「仕事のストレスは癌のリスクを高めません。」

 

ヨーロッパの12万人の男性のデータから上記があらためて証明されました。

Work stress and risk of cancer: meta-analysis of 5700 incident cancer events 

http://www.bmj.com/content/346/bmj.f165

 

 タバコ会社は、ストレスが癌と関係があるように宣伝をしてきました。決して、タバコ会社が表には出ず、巧妙なやり方で世論を誘導してきたのです。 具体的には、研究資金を研究者に与え、論文や本を書かせたりしたのです。

 

 それは、何のためだったのでしょうか?

 

 タバコの害を過小評価させるとともに、喫煙者にタバコが悪いのではなく、ストレスの方が悪いと思わせるためだったのです。

 

 これは、認知的不協和理論に基づいた巧妙な罠でした。

 

『たばこ・ストレス・性格のどれが健康を害するか』H・J・アイゼンク 1993年刊 という本があります。

 

 20世紀の最も著名な心理学者(行動療法)の一人であるアイゼンクは、残念ながらタバコ会社の御用学者でした。 タバコ会社から800,000ポンドの研究資金をもらっていたことが1996年にインディペンデント誌によって曝露されました。タバコ会社に有利な発言を長年にわたってしてきたのです。

 

 アイゼンクのストレスと発がん関係の日本語訳はほとんどが、喫煙科学研究財団の支援を受けています。喫煙科学研究財団はJTの関連団体です。上記本の監訳者は喫煙科学研究財団の理事です。

 

 ストレスが癌をはじめとする疾病の原因になるという考えは、1993年のアイゼンクの出版以降、タバコ会社の援助を受けた医学者、心理学者によって、広められてきました。しかし、現在では、信頼されなくなっており、少なくともタバコ会社の関係者以外は、だれも信じてはいません。

 

 癌は、タバコ、排気ガス、放射性物質等の発がん物質が体の中に入り、遺伝子変異が起きる事で生じます。ストレスが癌をつくることはありません。私たちの体の中では発がん物資によって癌細胞がいつもできています。ただし、正常な免疫力が保たれていれば弱い少ない癌細胞なら免疫の力で殺す事ができます。免疫力が低下している場合は、がんを制御できない可能性があります。そこにストレスが関与する可能性があります、ストレスによって免疫力が低下することにより、がんを制御できなくなるだろうという考えがあるのです。  ただし、あくまでも副次的な問題で、がんの原因はというとタバコなどの発がん物質の体内への取り込みによることが大半です。

 

 タバコ会社の洗脳にだまされないで下さい。

 

<参考>

  1. 不合理な選択 認知的不協和理論 
    http://smoke-free.cocolog-nifty.com/blog/2009/10/post-c737.html
  2. フィンランド症候群のうそ 
    http://smoke-free.cocolog-nifty.com/blog/2010/05/post-b522.html
  3. ストレスとがん・心臓病の関係は誰が言い出したのか?- NAVERまとめ http://matome.naver.jp/odai/2140854185781428801